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インタビューブログ Vol.3 見本雄一郎先生 医師9年目

  • 執筆者の写真: 山梨大学医学部消化器内科
    山梨大学医学部消化器内科
  • 7 日前
  • 読了時間: 6分

--今回は、山梨大学消化器内科インタビューブログ3人目ということで、医師9年目、現在、東京の「がん研究会 有明病院」で研鑽を積まれている、見本雄一郎先生にお話しを伺いたいと思います。まずは自己紹介をお願いします。


よろしくお願いします。がん研究会 有明病院 上部消化管内科・病理部所属の見本雄一郎と申します。簡単な経歴ですが、生まれは東京都の昭島市というところで、巣鴨中学・高等学校を経て山梨大学医学部医学科に2011年に入学しました。2017年に卒業して、山梨大学医学部附属病院で2年間の初期研修を終えたあと、同院の第一内科(現消化器内科)に入局しました。卒後4~6年目まで地域医療機能推進機構 山梨病院にて地域医療に従事し、卒後7年目に一度大学病院に戻り、翌年の2024年から消化管領域における研鑽を積むため、現在のがん研究会有明病院に国内留学という形で出向しています。がん研に入職した2024年には上部消化管内科に所属し、主に上部消化管における内視鏡診療に従事しました。日本でもトップに入る専門性を持って従事されている先生方に師事し、内視鏡診断・治療における研鑽を積むことができました。2025年に入ってからは同院の病理部に所属しています。内視鏡診断を行う中で、内視鏡で視ている所見の本質を理解するためには、その病理組織像を知る必要があると考え、研修の希望をさせていただき、現在は消化管癌における病理診断を学んでおります。

見本雄一郎先生インタビュー
見本雄一郎先生インタビュー

--ありがとうございます。見本先生は、大学時代にオーケストラ部に所属されていたと伺っていますが、かなり熱心に活動されていたそうですね。当時の部活動の様子や、どのような思いで取り組まれていたのか、ぜひ聞かせてください。


高校までは剣道部に所属していましたが、大学入学とともに今まで経験したことがない音楽に携わりたいと思い、オーケストラ経験のある母の勧めで山梨大学医学部管弦楽団に入部しました。音符も読めなかった自分がバイオリンを初めて手に取ることになりましたが、現在でも自分のルーツの1つとなっております。大学時代は練習>>>勉強というある意味健全(?)な学生生活を送っていましたが、幹部学年ではコンサートマスターを務めさせていただき、仲間と作り上げた音楽は今でも大事な思い出であるとともに、物事に対する考え方や組織での役割、リーダーシップなど今の自分を構成する大きな経験となりました。

 

--見本先生は研修医の時、消化器内科以外にどのような科を迷っていましたか?また消化器内科に入ろうと思ったきっかけなどがあれば教えてください。


当時、バイオリンを人生の中心と考えていた自分は、そもそも医療の世界に入らず、音楽大学を受験しようかとも考えていたほどでした。そのため、比較的on offのハッキリとした科に入局を考えていましたが、研修医1年目の7月に消化器内科をローテーションした際に入局を考えるようになりました。この医局の先生方の人柄や雰囲気に惹かれたのは大きな要因の1つです。また、研修医1年目の内視鏡学会甲信越支部例会で表彰された症例報告も初期研修中に論文化することができ、大きな達成感を得ることができたこともきっかけになりました。このように入局のきっかけをいただけたのは、当時の指導医である進藤浩子先生をはじめとして、温かく迎え入れてくださった医局の先生方のおかげです。この場を借りて改めて感謝申し上げます。

西日本医科学生オーケストラフェスティバルでバイオリンを弾く見本先生
西日本医科学生オーケストラフェスティバルでバイオリンを弾く見本先生

--ありがとうございます。さて、現在はがん研有明病院で主に研究をやりつつ臨床もされているということですが、異動してからの1年数か月どうでしたか?また、そもそもどのような経緯でがん研有明病院へ行くことになったのですか?


日々学び、日々前進できる環境であると思います。同期入職したレジデント達もそれぞれもの目標を持って前に進んでおり、このように切磋琢磨できる環境に身をおけるのは非常に恵まれていると感じます。

卒後4-6年目で就職していた地域医療機能推進機構 山梨病院で、消化器病学会総会、内視鏡学会総会で多くの主題発表をさせていただきました。発表していく中で、臨床・研究において幅広い視点から物事を捉える能力を養い、更なる挑戦をするためにはハイボリュームセンターでの研鑽は必須と考えました。日本のトップを走る先生方、また自分と年代の近い先生方とのご縁を作ることも今後の医師人生で大切なことであると考えています。医局事情も厳しい中、快く送り出していただいた前教授の榎本信幸先生、現医局長の吉田貴史先生はじめ消化管チームの先生方にもこの場を借りて感謝申し上げます。

European Society of Gastrointestinal Endoscopyにて世界中で活躍されている先生方と(一番右が見本先生)
European Society of Gastrointestinal Endoscopyにて世界中で活躍されている先生方と(一番右が見本先生)

--実際今はがん研でどのような研究をされているのですか?


咽頭・食道・胃・大腸と幅広い分野で低侵襲治療に重きをおいた臨床研究を行っています。多施設共同による臨床疫学的な研究から、ハイボリュームセンターならではの症例数を用いた臨床病理学的特徴を追求する研究、稀少癌における治療・予後に関わる研究や病理組織学的・遺伝学的な観点から治療基準を提言するための研究など、現在は少なくとも7つ以上の研究を同時並行しているような状況です。1つ1つ形にしていくことを目標に日々努力しています。


--なるほど。とても忙しい毎日を過ごされているのではないかと思いますが、臨床と研究の両立を続けながら、常に前を向いて進み続ける見本先生のお姿には、いつも刺激をいただいています。これからもぜひ日本、そして世界でも挑戦を続けていってください。

見本先生の一日
見本先生の一日

--では最後に、見本先生は将来どんなことをして、どんな未来を築いていきたいのか、そしてどんな医師・医療者になりたいのかを教えてください。


近い将来の保険診療におけるビジョンが不透明な中で、不安を感じながら仕事を続けているというのが本音ですが、この道に決めたのであれば駆け抜ける方がすがすがしいと考えています。消化管癌に対する低侵襲治療領域において、ガイドラインの作成やそれに提言できるエビデンス構築に携われる様な立場でありたいと考えています。また、臨床・研究分野において、その道の先陣を切り、自分の元で学びたいと考えてもらうことができ、人材を集められる様な医師になることを目指しています。


--かつて見本先生が入局を決めたように、これからは見本先生の姿に惹かれて「この先生と一緒に働きたい」と思う学生や研修医が、きっとたくさん出てくると思います。そんな未来が今からとても楽しみです。本日は見本雄一郎先生のインタビューでした。ありがとうございました。


ありがとうございました。



このホームページでは、山梨大学消化器内科で活躍されている先生、また消化器内科同窓会の先生などから、今後もインタビューブログを配信していきたいと思います。

山梨大学医学部消化器内科

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