インタビューブログ Vol.1 青沼優子先生 医師11年目
- 山梨大学医学部消化器内科

- 6月12日
- 読了時間: 5分
--今回は、山梨大学医学部消化器内科のインタビューブログ第1号ということで、青沼優子先生にお願いしたいと思います。まず初めに簡単な経歴、自己紹介をお願いします。
青沼優子と申します。卒業11年目の消化器内科医です。現在消化管チームに所属していて、特に炎症性腸疾患の病気を専門に診療しています。
消化器内科に入局し、その後3年間ほど山梨県立中央病院で勤務しました。大学に戻り、自分の専門を考えた時に炎症性腸疾患の勉強をしたいと思い、2022年7月より半年間東京医科歯科大学(現 東京科学大学)に国内留学という形で、研修に行かせていただきました。

--11年目ということは、2015年から医師として勤務されているということですが、初期研修はどちらでされたのですか。
山梨大学で2年間初期研修をしました。
--他に迷った科はありましたか
もともと小児科医になろうと研修医2年目の4月まで思っていました。ただその後内視鏡検査が面白いなと消化器内科を迷い始めて、もう8月には消化器内科への入局を決めていました。
--先ほどの経歴の中で東京医科歯科大学、今の東京科学大学に国内留学をされていたというお話がありました。実際どんな感じだったのか教えてください。
炎症性腸疾患の勉強が目的でした。消化器内科はかなり幅広い分野を見られるというのもメリットではあるのですが、国内留学の時は炎症性腸疾患に特化して臨床や研究を行うことができるかなり恵まれた環境で、内視鏡検査だったり、外来診療だったり、あとは学会発表など上司の先生に指導いただきながら過ごしていました。期間は半年間、まず臨床の経験を積みたいと思い、検査にもできるだけ全部入らせてもらいました。あとは学会発表の機会もいただいて、合間にデータ整理などもしながら、この半年間は頑張るぞという気持ちで忙しく過ごしていました。
--やっぱり国内留学というと、研究がメインというイメージだと思うんですけど、それだけじゃなくて実際の臨床という部分でも、いろいろ携わることができたということですね。実際留学してこんなことがよかったとか、メリットのようななものはありますか
そうですね。もともと山梨県は炎症性腸疾患の患者さんは決して多くなかったので、教科書やガイドライン、論文で知識をつけることがメインだったのですが、実際患者さんの診療にあたらせてもらって、実践を積んだり、あとはやはり内視鏡検査をどんどんやらせてもらったので、内視鏡での評価というところも自信がつきました。
--なるほど、たくさん症例を見ることができたというのは、とてもメリットですね。ぜひこれからの山梨の医療に還元していただけたらと思います。

--先ほどから炎症性腸疾患という言葉がたくさん出てきたと思うのですが、炎症性腸疾患がどんな病気なのかというのを簡単に教えてもらえますか。
炎症性腸疾患は、自分の免疫が自分の消化管を攻撃してしまう病気です。潰瘍性大腸炎やクローン病が代表的な疾患で、難病に指定されている病気でもあります。比較的若い人たちから発症しやすい病気なのが特徴です。今のところ根治する薬がないので、長期間その病気に罹患している人が多いです。
--若い頃から長く診ていく方が多いということですね。
そうですね。
--現在は大学病院で勤められているということですが、大学での働き方や1日のルーチンなど、どんな感じで働いているのかについて教えてもらえたらと思います。
はい、私事ですが昨年第一子を出産しまして、去年1年間は産休育休をいただいていました。今年の4月から仕事に復帰して、今は子供を保育園に預けて9時から16時までの時短勤務で働いています。
--9時から16時というと、やっぱりその前後で子育てもしながらで結構大変だと思うのですが、日中はどういう風に仕事をされているのですか。
私は消化管チームなので、日中は上下部内視鏡の検査がメインですね。午前中カメラ、午後もカメラで、週に一回、自分の患者さんを診る外来があるので、そこで患者さんとお話ししながら診療にあたっています。
--なるほど。どうしても消化器内科っていうと、やっぱり胃カメラとか大腸カメラなど、消化器内科医しかできない検査がたくさんありますし、日中は内視鏡検査がとても多い科になるので、復帰していただいて本当に消化器内科スタッフ一同とっても助かっています。

--というわけで、最後に消化器内科に入って良かったとか、消化器内科にはこういうメリットがあるよというのを、学生さんや研修医向けに一言いただければと思います。
はい。私は内視鏡が面白くて消化器内科に入って、今は自分の患者さんの診療も、産前と変わらずやらせていただいています。消化器内科は内視鏡とかエコーとか、自分で行った検査の結果をすぐ患者さんに反映できるっていうのが、私は面白いなと思っていますし、自分の手で患者さん診て治療していると実感できる、やりがいのある科かなと思っています。あとは、内視鏡治療とかもどんどん進歩してきて、がんを治すっていうところにも手を広がっているので、本当にやりがいがある分野なのかなと思っています。
--今日は青沼優子先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
このホームページでは、山梨大学消化器内科で活躍されている先生、また消化器内科同窓会の先生などから、今後もインタビューブログを配信していきたいと思います。




